自己紹介を長文で失礼します。
子供の頃から絵が好きで、高校時代に美術部に入りたくて先生に希望を伝えたところ、即座に断られました。 「君のような生徒が来るところではない」と。私は、登校中にそのままサイクリングに出かけてしまうような、少し自由すぎる生徒だったので、先生の判断に間違いはなかったでしょう。
このエピソードは笑い話ではありますが、結局、絵の道へ進む覚悟を決めきれないまま、怠惰な学生時代を過ごしてしまいました。
社会に出てみれば、時代は就職氷河期。求人もなく、深夜バイトで食いつなぐ日々。こうして数年が過ぎていきました。
そんな中、今はなき第一家電の初売りセールで手に入れたMac(パフォーマ5210)が、私にとっての出発点になりました。Photoshop 2.5Jを触りながら、参考書を片手に、諦めきれなかったグラフィックの勉強を始めました。 ちなみに極寒の朝5時から並んで手に入れたMacですが、買っていたのは私だけでした。
独学でパワーアップした私は、地元の印刷会社で看板をデザインし、トラックで現場へ向かい、自分で足場を組み、取り付け工事までやるようになりました。 高所での作業は日常茶飯事で、1日に車で800kmも移動する日もありました(デザイナーの仕事か?)。 ちなみに、その時のデザイナー仲間は今でも友人です。
次に、都内の企業で派遣デザイナーとして働く機会を得ました。 私の担当した広告が全国紙に掲載された時、発売日に本屋へ走りました。 本を手に取り、毎日深夜までかけて作ったページを見た時、言葉では表せない感動を覚えました。
次に出会ったのは、大手音楽企業。 「将来どうしたいの?」と聞かれた私は、迷わず「独立したいです」と答えました。 その正直な言葉が、後のフリー契約につながります。 この出会いは本当に幸運でした。
でも、そこからも平坦ではありませんでした。 ある日突然、割と大きな予算のプロジェクトのフロントエンドをひとりで任されることに。 サーバーサイド15名、クライアント15名、フロント担当は私だけ。しかも経験はグラフィックデザイン + HTML/CSSのみ。 API?JSON?バックエンドと連携するWebアプリだったため、急遽プログラミングを学習し、半年でプロダクトのリリースまで漕ぎつけることができました。
グラフィックだけでは得られなかったしくみを動かす楽しさからどんどんキャッチアップを続けました。 当初の私はES5以前を生きるJavaScript原始人でしたが、 今ではNext.jsを中心としたモダンなフロントエンド、いやフルスタックエンジニアに進化しました。
専門教育も立派な職歴もない私ですが、実務で培った技術を活かしてプログラミング講師としても活動しています。 大人になってもチャレンジを諦めない受講生の方達の姿が、これまでの自分と重なり思わず熱がこもります。
そして私は今、クライアントワークと並行して個人開発に夢中です。 そしていつか一発当てたいです。
これまでのプロジェクトでは、業務システム、エンタメ系端末、クラウドサービスの開発など多岐にわたる分野を担当しました。